期待しすぎは禁物。山善 YEC-M03

最近の北海道は、昔と違ってなんだかむしむしと暑い日が増えてきた気がします。 昔はクーラーなんてなくても窓を開けておけば夜は涼しい風が入ってきたものですが、最近は閉め切った部屋にいると息苦しいほどの暑さを感じることがあります。 わが家にもエアコンはあるのですが、どうしても風が届かない部屋があり、そこは夏になるとまるで簡易的なサウナのようになってしまいます。

なんとかしてこの部屋を涼しくできないかと悩んでいたところ、数年前に家電量販店でコンパクトなスポットクーラーを見つけました。 それが、山善のコンパクトクーラー「YEC-M03(W)」です。

山善 コンパクトクーラー YEC-M03(W)
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スポットクーラーというと、工場にあるような巨大で無骨なものをイメージしていましたが、この製品はとても丸みがあって、木目調のデザインがかわいらしい佇まいをしています。サイズも小さくて、これなら卓上に置いて自分だけに風を当てることもできそうだと、期待を胸に購入してみました。

主なスペックは以下のような感じです。

項目仕様詳細
型番YEC-M03(W)
メーカー山善(YAMAZEN)
本体サイズ幅 27.0 × 奥行 26.6 × 高さ 43.2 cm
本体重量約 10.0 kg
運転モード冷風、送風、ドライ(除湿)の1台3役
消費電力170W (50Hz) / 190W (60Hz)
運転音約 58 dB
水タンク容量約 1.7 L

詳しい使い方や仕様は、山善の公式サイトであるYAMAZEN BOOKから取扱説明書を見ることもできますが、基本的にはシンプルなボタン操作なので迷うことはありません。

実際に動かしてみて分かったこと

当時はさっそく届いた本体をデスクの脇に設置し、電源を入れてみました。 本体重量が約10kgあるので、コンパクトとはいえ持ち上げるとずっしりとした重みを感じたことを覚えています。それでも、なんとか自分で移動させられるサイズ感なのは嬉しいところです。

運転モードを「冷風」にすると、驚くほどしっかりとした冷たい風が吹き出してきます。吹出口のすぐ前にいれば、確かにエアコンの風にあたっているような涼しさを感じることができます。

本体がコンパクトなおかげで、自分のすぐ近くや、机の上に置いてピンポイントで風を浴びることができるのはとても便利です。導入してから数年が経ちますが、ちょっと汗ばむような初夏や、夏の終わりの秋口なんかには、今でもこれ一台で十分に涼をとることができています。

しかし、しばらく使っているうちに、いくつかの限界も見えてきました。

まず、稼働音がかなり大きいです。 「ゴーッ」という低い音が部屋中に響き渡るため、静かな部屋で使っているとかなりの存在感があります。除湿機能や送風機能もついていて、温湿度計を見ると確かに湿度は下がっているのですが、この音の大きさでは夜寝るときに寝室で使うのはちょっと厳しいなというのが正直な感想です。

さらに、ほかの製品を使い込んでいるわけではないので断言はできませんが、家電量販店などでほかのモデルを体験した感覚からすると、風量は弱い部類に入るのかもしれません。遠くまで風が届くわけではないので、あくまで「自分の半径1メートル以内」を冷やすためのものと割り切る必要があります。

真夏の室温32度という壁

一番の課題は、やはり排熱の処理です。 スポットクーラーは構造上、冷たい風を出す代わりに、本体の背面からかなりの熱風を吐き出します。付属の排熱ダクトを使って後ろの熱い風を窓の外に逃がそうと試みてみたのですが、窓の隙間を塞ぐパネルの調節などはやっていないので、単純に窓の外に逃がしているだけです。そのため、どうしても隙間から熱気が戻ってきてしまったり、本体そのものから発せられる熱気がじわじわと部屋にこもってしまいます。

室温計が30度くらいを指しているときは冷たい風が勝つのですが、室温が32度を超えてくると、機械自体が熱くなってしまうのか、出てくる風もなんだか生ぬるい温風のようになってしまいます。 こうなってしまうと、もう部屋全体がただひたすらに暑く、耐えられない状態になってしまいました。やはりこれ一台で部屋全体を冷やそうとするのは、最初から無理な話だったのかもしれません。

リサイクルショップに行くと、この手のスポットクーラーがよく並んでいるのを見かけます。 お店の涼しいクーラーが効いた環境で体験すると、吹き出してくる風がすごく冷たく感じられて、「これなら家でも使えるかも!」と期待が高まってしまうんですよね。 でも、エアコンのない暑い部屋という過酷な環境で動かして初めて、その限界に気づいて手放してしまう人が多いのかもしれません。

購入する前に、エアコンの効いていない「普通の部屋」を再現したような場所で試す機会があれば、期待値がズレなくていいのになぁ、なんて思ったりします。

あくまでエアコンの風が届かない場所での「一時的な補助」として、期待しすぎずに使うのがこの機械との正しい付き合い方なのだと感じています。

デスク環境の改善や買い物については仕事PCと自宅PCをまとめるKVMスイッチにも書いています。

補助として使うのが正解。