最近、国道12号線を車で走っている途中に、ふらりとラウンドワンスタジアム 札幌・白石本通店に立ち寄る機会がありました。ここのクレーンゲームコーナーはかなり広くて、歩いているだけでもワクワクします。クレーンゲームのコーナーをふらふらと歩いていたら、どこかで見たことのある不思議なシルエットが並んでいるのが目に入りました。
そこにあったのは、大阪万博の公式キャラクターであるミャクミャクのぬいぐるみでした。
これまでもGIGOなどのゲームセンターでミャクミャクのプライズが置かれているのは知っていましたが、今回見かけたのは少し様子が違いました。なんと、いつもの鮮やかな青と赤のカラーではなく、全体がダークな黒色に包まれた色違いバージョンだったのです。さらに隣の台を見てみると、黒だけでなくピンクや赤、青、緑といった、実に様々なカラーバリエーションのミャクミャクたちがひしめき合っていました。
そのカラフルで少し奇妙な佇まいが、なんだか無性に可愛らしく見えてしまいました。気がついた時には、ポケットから100円玉を取り出して、筐体のコイン投入口に投入していました。
最初は「何これ」と思っていた
ミャクミャクという存在を初めて知った時のことを、今でもよく覚えています。確か大阪万博のキャラクターデザインが決定したというニュースをテレビで見た時でした。
その当時の第一印象は、お世辞にも「可愛い」と言えるものではありませんでした。赤い丸い細胞が数珠つなぎになっていて、それぞれの細胞のなかに目が描かれているそのデザインは、SF映画に出てくる未知の生命体のようで、正直なところ「何なのだろう、これは」と戸惑ってしまいました。ネット上でも「気持ち悪い」とか「不気味」といった、どちらかというとネガティブな感想が多く溢れていた記憶があります。
キャラクターの名前が「ミャクミャク」に決まったと聞いた時も、なんだか不気味な響きだなと冷ややかに受け止めていました。
しかし、人間というのは不思議なもので、時間が経つにつれて徐々にその見え方が変わっていきました。テレビのニュースやSNSで毎日のようにその姿を見かけているうちに、いつの間にかあの見た目が「キモかわいい」という愛着に変化していったのです。
調べてみると、ミャクミャクは細胞と水がひとつになった生き物という設定なのだそうです。赤は細胞で、分裂や増殖を繰り返し、青は清い水で、変幻自在に形を変えることができるのだといいます。なりたい自分を探して姿を変えている途中だからこそ、あのような不思議な姿をしているのかもしれません。
万博のイメージを変えた存在
大阪万博そのものに関しては、開催前からメディアなどでネガティブなニュースばかりが目立っていました。予算の膨張や工事の遅れ、さらには開催意義への疑問など、冷ややかな視線が向けられることが多かったように思います。自分自身も、残念ながら今回の万博には行く予定がなく、遠くからニュースを眺めているだけでした。
そんな少し暗い雰囲気のなかで、唯一と言っていいほどポジティブな光を放っていたのが、このミャクミャクというキャラクターでした。
どんなにイベント自体の評判が厳しくても、ミャクミャクがイベントに登場したり、新しいグッズが発売されたりすると、SNSなどではいつもちょっとしたお祭り騒ぎのように盛り上がっていました。いつしか万博のイメージそのものが、ミャクミャクというキャラクターの放つ独特の魅力によって、かなり前向きなものに書き換えられていったような気がします。今となっては、「万博といえばミャクミャク」というイメージがすっかり定着しているほどです。
そんな歴史を持つキャラクターだからこそ、ゲームセンターのクレーンゲーム機の中で見かけた時、単なるプライズ以上の特別な愛着を感じたのかもしれません。
ついつい手を出してしまった黒いミャクミャク
今回、白石店で見つけた黒いミャクミャクは、なんとも言えない渋い魅力がありました。赤と青の原色デザインも素敵ですが、この少しダークな色合いは部屋のインテリアにも馴染みやすそうです。
以前書いた万代のUFOキャッチャーでチョコパイに挑むの記事の通り、自分は普段、クレーンゲームではお菓子や日用品ばかりを狙っています。ぬいぐるみは置き場所に困るため、なるべく手を出さないように決めていたはずでした。
しかし、この黒いミャクミャクのつぶらな目に見つめられているうちに、「どうしても持って帰りたい」という強い衝動に駆られてしまいました。
実は、黒いミャクミャクの前に黄色のミャクミャクも狙ってみたのですが、こちらは1,000円以上つぎ込んでもアームが届きにくい難しい状態になってしまい、泣く泣く諦めていました。
気を取り直して、今度はなるべく取り出し口に近い位置に置かれていた黒いミャクミャクを狙ってみることにしました。アームで持ち上げてみると、ぬいぐるみは上に上がった後、すっと下に落ちました。その落ちた瞬間にちょうど良い跳ね方をしてくれて、そのまま滑り落ちるようにして、すぐにゲットすることができました。
手に入れたぬいぐるみは、想像していたよりもずっと手触りが良く、部屋の机の上にちょこんと置いておくだけで、なんだか独特の安心感を与えてくれます。他の色のミャクミャクたちも、並べてみたらきっと可愛かったのだろうなと、今になって少しだけ後悔している自分がいます。
ミャクミャクのプロフィールや、他のグッズ情報などについて詳しく知りたい方は、こちらの公式キャラクター紹介ページから確認することができます。
クレーンゲームでの苦戦は相変わらずで、今回もお財布は軽くなってしまいましたが、手元に残った黒いミャクミャクを見ていると、まあいいかと思えてくるので不思議なものです。
可愛いから全て許します。