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フォアハンドのグリップを見直す試み

最近、テニスのフォアハンドのグリップについて真剣に悩んでいます。

これまでずっと、イースタンやコンチネンタル寄りの薄いグリップでボールを打ってきました。昔から慣れ親しんだ握り方だったので、あまり深く考えずにラケットを振っていたのですが、少し強い相手と打ち合うようになってから、明らかな壁にぶつかるようになりました。

相手の速いサーブや、深く重いストロークが飛んできたときに、どうしても振り遅れてしまうのです。ボールを前でしっかり抑え込むことができず、面が開いて吹かしてしまうか、あるいはとっさにスライスで当てるだけの逃げ腰な返球になってしまいます。

なんとかラリーを繋ぐことはできても、ただ相手コートにふわりと返すだけ。これでは強い相手には簡単に叩かれてしまいますし、なにより自分自身が満足にストロークを打てていないもどかしさがずっと残っていました。

「このまま薄い握りで逃げ続けていても、ストロークは上達しないかもしれない」

そう思い立って、現代のテニスで主流となっているセミウエスタングリップへの変更を本気で考えてみることにしました。ただ、いきなり握り方だけを変えても打点や身体の使い方がバラバラになってしまいそうなので、まずは基本となる4つのグリップを改めて整理して、それぞれの握り方や打点位置を頭の中で確かめてみることにしました。

一番薄いコンチネンタルグリップ

コンチネンタルグリップのベベル断面図

まずは、最も薄い握り方であるコンチネンタルグリップです。

ラケットの面を地面に対して垂直に立てて、上から包丁を持つように手のひらで包み込むスタイルです。グリップエンドの八角形の面で見ると、人差し指の付け根が上から2番目の斜めの面(ベベル2)に当たります。

このグリップの打点は、4つの中で最も身体に近い位置(身体の真横からわずかに前)になります。

サーブやボレー、スライスを打つときにはこれ以上ないほど自然で扱いやすい握り方です。手首の自由度が高く、足元の低いボールや届きにくい球にもサッとラケットを出せます。

ただ、現代のフォアハンドストロークで順回転(トップスピン)をしっかりかけて打ち合おうとすると、どうしても無理が生じます。速いボールに対して打点を前に取ろうとすると手首が窮屈になり、ラケット面が上を向いてしまいます。結果として、速い球が来た瞬間に「スライスで当てるだけ」になってしまうのは、まさにこの薄さのせいでした。守りには強いけれど、自分から打ち込んでいくには限界を感じる握り方です。

フラットで叩きやすいイースタングリップ

イースタングリップのベベル断面図

次に、これまでメインで使ってきたイースタングリップです。

ラケットのフェース面の後ろから、手のひら全体で包み込むようにして握ります。八角形の面でいうと、右側の平らな垂直面(ベベル3)に人差し指の付け根が来ます。

イースタングリップの打点は、前足の少し前あたり、腰の高さが基本です。

手のひらでボールを直感的に押せる感覚があり、フラット気味にボールを厚く捉えて叩くにはすごく気持ちがいい握り方です。浅くて低いチャンスボールが来たときは、パンと前に弾くように鋭い球が打てます。

ただ、相手の深いスピンボールや、肩口近くまで跳ね上がってくるような重い球に対しては、途端に難しくなります。高い打点でボールを抑え込もうとしても面が伏せにくく、そのまま振るとバックフェンスまで吹っ飛んでしまうか、差し込まれて振り遅れてしまいます。以前に書いたサーブの改造計画のときもそうでしたが、力みと打点のズレがそのままミスの原因になっていました。

現代の主流で目指したいセミウエスタン

セミウエスタングリップのベベル断面図

そして今、自分が一番身につけたいと考えているのがセミウエスタングリップです。

イースタンの状態から、グリップを時計回りに面を1つずらして、斜め下の面(ベベル4)に人差し指の付け根を当てて、下から手のひらで包むように握ります。

このグリップの最大のポイントは、打点を前足よりもさらに前方(腰から胸の高さ)に置くことです。

薄いグリップに慣れていた身からすると、「こんなに前で捉えるの?」と最初は戸惑うくらい前です。しかし、自然とラケット面がわずかに下(伏せ気味)を向くため、下から斜め上に向かって振り抜くだけで、綺麗なトップスピンが自然にかかってくれます。

相手の速いサーブや重いストロークに対しても、打点を前にセットして体幹の力でしっかり押し出せば、打ち負けずにコート深くに収まる安心感があります。高い打点のボールも上から抑えやすいので、スライスで逃げる回数をぐっと減らせそうです。

高い打点に強いウエスタングリップ

ウエスタングリップのベベル断面図

最後が、さらに厚く握るウエスタングリップです。

地面にラケットを平らに置いて、その上から真上に向かって手を乗せて拾い上げるように、グリップの真下から手のひら全体で包み込んで握ります。八角形の真下の面(ベベル5)に人差し指の付け根が当たります。

打点はセミウエスタンよりもさらに前、身体よりかなり前方で、胸から肩くらいの高い位置になります。

とにかく強烈なトップスピンをかけたい人や、クレーコートなどで高く跳ね上がったボールを高い打点から力強く叩き落とすのには圧倒的な威力を発揮します。

ただし、打点が極端に前になるため、少しでも準備が遅れると完全に振り遅れてしまいます。また、足元に滑り込んでくるような低いスライスボールを持ち上げるのがかなり大変で、手首や肘への負担も大きくなります。今の自分の技術や筋力を考えると、ここまで厚くするよりは、やはりセミウエスタンあたりが現実的な落とし所なのかなと感じています。

4つのグリップを比較して気づいた法則

頭の中を整理するために、4つのグリップの打点位置や特性の違いを簡単な比較表にまとめてみました。

グリップ名ベベル(当てる面)適した打点位置主な球種得意な場面
コンチネンタル2番(右上斜め)身体の横(かなり後ろ)スライス・フラットサーブ、ボレー、とっさの守備
イースタン3番(右垂直面)前足の少し前(腰の高さ)フラットドライブ低い球、直線的な強打
セミウエスタン4番(右下斜め)前足より前(腰〜胸の高さ)トップスピン・推進力速いラリー、現代ストロークの軸
ウエスタン5番(真下面)かなり前方(胸〜肩の高さ)強烈なトップスピン高く跳ねる球、重いスピンボール

こうして並べてみると、「グリップを厚くするほど、打点を前に置かなければならない」というシンプルな法則がよく分かります。

今まで自分が強いボールに押されてスライスで逃げていたのは、単にラケットの振り方の問題だけでなく、打点と握り方の噛み合わせが悪かったんだなと納得がいきました。

いきなり実戦でセミウエスタンを完璧に使いこなすのは難しいかもしれませんが、まずは壁打ちや手出しの球出し練習から始めて、前でボールを捉える感覚を少しずつ身体に染み込ませていこうと思います。

迷ったら、まず打点を前に置く